英国ブリストル大学社会学部博士課程修了(2010年PhD)。大阪大学グローバルCOE特任助教、東北学院大学教養学部講師および准教授を経て、2018年~2021年まで神戸大学大学院人文学研究科に在職。
戦争や政治暴力および震災の体験や記憶、およびそれらの多様な表現のあり方が、主要な研究対象である。とくに、戦争や紛争、災害の経験の中で、「日常的なもの」と「非日常なもの」が交錯し、混濁していく様子に関心がある。
理論的背景は、物語論、集合的記憶論、質的研究のエピステモロジー、感情の社会学、感情の人類学、など。
ここ最近は、特に以下に関心がある。
調査地域は、イギリス、アイルランド、チリ、宮城県沿岸、福島県沿岸地域。
論文を投稿していたある国際誌から、ようやくアクセプトの連絡が来ました。最初の査読結果が返ってくるまで実に二年弱かかり、問い合わせても「コロナ禍で…」と要領をえず、一時は取り下げも考えました。が、最終的にはかなり建設的な査読コメントをもらい、修正の結果、著者としても当初の原稿より満足いく内容になりました。わからないものです。また、『文化人類学』誌にて、企画を担当した特集「二○○○年代以降の『道徳/倫理の人類学』の射程」が刊行されました。二〇二○年の日本文化人類学会で組んだパネルが元になったもので、パネル要旨の申請から数えるとこちらも丸三年目にして一段落した計算です。そのほか、環境社会学や人類学、倫理学の知人とはじめた「汚穢の倫理」研究会が、今年度のサントリー文化財団の研究助成に採択されました。日常的な身体経験の視点から倫理をとらえる新しい視点を切り開くべく活動中です。
今年三月をもって神戸大学社会学研究室を離れることになりました。多くを学び、充実した三年半でした。名残惜しいばかりです。今後とも皆さまに賜り、一緒に研究させていただけばと願っています。
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