1966年生まれ。1994年東京大学大学院総合文化研究科単位取得退学。パリ第一大学DEA課程修了。椙山女学園大学専任講師を経て、2001年神戸大学文学部助教授。
社会学
これまで、デュルケームを中心とするフランス社会学の理論的研究、フランスにおける社会学の制度化の重要な背景としての第三共和政期の高等教育改革に関する研究、また近代国家形成と高等教育との関係についての日仏比較研究などを進めてきた。最近は、現代につながる幅広い文脈の中で、特にフランスを事例としながら研究や教育の制度的考察、社会における「知識」や「文化」のあり方などにも関心を寄せている。
「デュルケームの大学論――第三共和政の高等教育改革との関連で――」(『社会学評論』181、1995年)
『大学界改造要綱』(共著、藤原書店、2003年)
ピエール・アンサール著『社会学の新生』(共訳、藤原書店、2004年)
クリストフ・シャルル著『「知識人」の誕生 1880-1900』(翻訳、藤原書店、2006年)
佐々木衛編著『越境する移動とコミュニティの再構築』(共著、東方書店、2007年)
リュック・ボルタンスキー/エヴ・シャペロ著『資本主義の新たな精神』(共訳、ナカニシヤ出版、2013年)
藤井勝・高井康弘・小林和美編著『東アジア「地方的世界」の社会学』(共著、晃洋書房、2013年)
二〇二一年四月に刊行された橋本鉱市・阿曽沼明裕編著『よくわかる高等教育論』(ミネルヴァ書房)に「フランスの大学」を寄稿し、また九月刊行の『日仏教育学会年報』第二八号に、「古典再訪」として田原音和著『歴史のなかの社会学:デュルケームとデュルケミアン』(木鐸社、一九八三年)の書評が、一二月刊行の『社会学史研究』第四三号に、シリル・ルミュー著「社会学史と歴史社会学」の翻訳が掲載されました。九月には、『神戸新聞』連載の神戸大学文学部リレーエッセイの一つとして「日本の社会と大学」も掲載されました。科研費「福祉国家以前と以後の政治テクノロジー:仏一九世紀以降の刑罰・公教育・社会的保護」、「高等教育改革と人文学:日仏比較研究」の研究にも取り組んでいます。本号の特集は前者の研究成果の一部です。二〇二二年二月には、オンラインで開催された国際交流基金ブダペスト日本文化センター主催の中東欧PhDワークショップに、オブザーバーとして参加しました。
コロナの影響で、日本学術振興会学術システム研究センター専門研究員の任期が一年延長となり、二〇二一年度も引き続いてつとめています。学内では、二〇二一年度より三度目(任期二年なので五年目)の副研究科長(今回は評議員も兼ねる)をつとめ、また「現代日本プログラム」の取りまとめ役も引き続きつとめています。さらにEU総合学術センター副センター長も新たにつとめています。
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